元々は作業用。
ワークブーツもカヴァーオールもそうです。
でも今は作業しているときに、レッドウイングのブーツを履いて、
ヒッコリーのワークキャップをかぶり、
カーバーオールを着て仕事をしている人はいないでしょう。
いるとすれば、それはオシャレな人だと思います。
元作業服という括りで、
沢山の愛好者がいるアイテムはダントツでGパンなんじゃないでしょうか?
これだけは何か別物で、Gパンで仕事している人はいらっしゃいます。
でも作業服と言うよりは、
カジュアルアイテムとして着用している人が圧倒的なのではないですかね。
カジュアルアイテムとして着用する人が沢山いますので、
各ブランドも様々なモデルを販売していて、
デザインも多種多様でございます。
今日ご紹介しますのは、リーバイスのジーンズです。
フロントがファスナーではなくボタン止めの501は、
相当長い間、定番品として作り続けられ、
今もリーバイスの中では、人気ナンバーワンなんじゃないですかね。
昔からですが、501という同じ品番のものを、
作る時の工場が違えば、平気でウエストが、1~2インチ違うものになってしまったり、
大腿部の太さが太くなったり、いきなり細くなったりという事が少なくない愛すべきアメリカ製でしたが、
現在日本で流通している物はベトナム製のようですし、
股上も浅くなりスマートなカッティングになっていると思います。
そんな現行のリーバイスのジーンズが染みになってしまい、
漂白作業を試みられたのだそうですが、効果はなく、
反対に染みが目立ってしまったそうです。
染み抜き=漂白。
家庭洗濯ではどうしてもそのやり方になってしまいます。
元々、洗いの加工がしてあり、ユーズド感を出すためだと思うのですが、
白くなっていなければならない部分もどことなく薄茶色に染まっているような、
そんな加工がなされているものです。
革パッチ。
バックポケット、赤タブ。
ケアラベル。
お客様が気になる茶色の染みの部分にマーキングしてから送って頂きました。
↓
ひざ裏①
↓
ひざ裏②
↓
お客様には、シミを抜いた所は白くなる可能性をご了解頂きました。
強く擦れば、比較的簡単に白くなる品物です。
ジーンズの糸は、中まで紺色に染まっているのではありません。
糸の表面から5%ほどしか染まっていないと以前聞いた事があります。
だから、色落ちしたところは白くなるんですね。
白く色落ちするまで染みを抜きたいとは思いませんし、
お客様も望んでおられないと思います。
染みを強引に取ろうとすれば、簡単に白くなりますから、
機械力も掛けられないと思います。
薬剤を使うので、十分に濯ぐのですが、薬剤を品物に残したくないので洗いました。
今回の染みは、
家庭洗濯で取れる事はないと思います。
何が付いた染みなのかも分かりませんでしたが、
違和感がない位に薄く出来たと思いますし、
履かれる分には染みが目立つような事もないと思います。
リスクのご説明をさせて頂いたのですが、
白くなるのは避けたいというご要望でした。
自分は、もう何十年もオンオフ問わずにGパンを穿き続けています。
仕事を行うスタンスは、自分の物ならどうするか、です。
しかも、形や製造年や製造国が違うとはいえ、
染み抜きをご依頼頂いたのは、わが愛すべきリーバイスの501です。
自分ならこの位のほうが良い。
そう思ったところで洗いあげました。
染みはもう少し取れるとは思いますが、
染みを取った所に違和感が出ると思います。
白く抜いて、薄茶色で補正する、って方法も無くはありませんが、
他の部分との染色の堅牢度が違ってきますし、
洗濯を重ねますと、更に違和感が出ると思います。
ここで手を打っておいたほうがいいと思います。
ご用命を頂きまして有難うございました。
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染み抜きテスト、料金のお見積りは無料です。
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