「何でこんな物がいいんでしょうね？」

「修理してまでも、と言う気持ちがよく分からないんですよ。」

本日、ご来店を頂いたお客様がそんな感じの事をおっしゃいました。

娘さんのセーターのキズ穴修理と、

以前、お母様がオーダーされたワンピースを、

娘さんから当店へ持っていって下さいって頼まれたんだそうです。

 

セーターは以前にも同じ物をお預りしていて、

別の箇所のお直しをさせて頂いたものでした。

今回はお母様のワンピースの染み抜きも一緒にお持ち下さったんです。

 

洋服は袖を通したものは「古着」とか「ユーズド品」とか言われるアイテムとなります。

皆さんから、一般的にお預りするクリーニング品（洋服）も、

カテゴリにすれば古着になりますよね。

ただ、自分が買ったものって何回着ても、古着と言う概念はない人がほとんどです。

購入時に支払った代金は

古くなったとしても、購入当時の値打ちがあるもの、って思っていませんか？

 

洋服の価値を判断するときに、

クリーニングの賠償保険など適用ならない位に古い物。

そういうものは補償出来ない場合がございます。

衣料品は消耗品と言う考えです。

だから、年数が経てば、タダ同然と言う考え方になります。

 

古着が好きな方って結構いらっしゃいますし、

ご依頼も少なくありません。

昔の品質表示があるものがございますが、

それから何十年と時間がが経ったものは、

着用してのダメージがあったらデリケートなアイテムって事になります。

 

さて、今日ご紹介しますのは、

ノースフェイスのダウンシャツです。

お客様がずっと探しておられたものが、

古着屋さんの店の奥から出してくれたものって確か言っておられました。

 

ザ・ノースフェイスのダウンシャツ。襟の汚れ。

↓

 

 

仕上がりです。

↓

 

袖口も同じような汚れがありましたが、

改善できたと思います。

 

やっと探し当てたアイテム。

前から欲しかったアイテム。

衣類は消耗品と書きましたが、ご本人にとっては大切なアイテムです。

ダウン製品は、ダウンの保護成分が失われますと、

膨らみがなくなります。

 

ですから、丁寧に洗いますし、

染みがあれば早い段階で染み抜きをしたい所ですね。

更に、撥水加工も掛けておきたいところ。

撥水加工は雨や雪を弾きますし、

実は、汚れ落ちも良くなる加工です。

 

ダウン製品は一度濡れてしまいますと、

簡単には乾きません。

それは、このお品物に限らず、どのダウン製品も乾きにくくなってきます。

そういう意味では、撥水加工が効かなくなったら、

お手入れをされる事をお勧め致します。

撥水加工は、出来る限りキレイな状態にしてから、

加工したほうが効きもよくなります。

撥水が効かなくなったなら。

お手入れするタイミングなんじゃないですかね。