もう十数年前でしょうか。
ある冬の雪の降る真夜中に、
「た~すけてくれ~、誰か~、ダメだ~」
と中年の男の声で何回も言っていました。
寝室のカーテンと窓を開けても見える所には誰もいません。
でもかなり近いところのようです。
「大丈夫か! ちょっと待ってろ」
とダウンを羽織って救助?に向かうと、
雪道の道路の真ん中に大の字になって倒れている男性。
「何した? 大丈夫だが?」と言うと
「あいつにやられた。」と少し離れて歩いている男性を指差しました。
「オイ、ちょと待て!」と呼んでも知らん顔で止まろうとしなかったので
「誰からやられたのか、解るのか?」と聞けば
「兄貴だ」と答えました。
「・・・・。」
兄弟喧嘩。 何それ。 オレ馬鹿みたいだな。
交番にも妻に連絡させたのに。
命に別状なかったから良かったけど。
「助けて!」と言われて助けられない時もありました。
消防団員の時ですから15年以上前のことです。
私の住んでる中山町には消防署がありませんので、
火事になれば消防車に乗って消火に向かいます。
その時の火事は、家に火が回ってしまっていて
家の中には飛び込むなんて出来ない状態でした。
テレビや映画で水を浴びて飛び込むシーンがありますが、
木造家屋で火が完全に回っている時に
消火服を着ていても、そうすることは不可能ですし、
むしろ自殺行為に近いです。
お得意様のお宅でした。
「じいちゃんが中にいるから、助けて!」
ご近所の方からそう言われました。
助けてあげたい気持ちはかなりあったので
玄関に一番近い所で管そう(ホースの筒先)を持ちながら
探した思い出があります。
さて、
今回ご紹介するアイテムも
「クリーニング屋さん、助けてもらいたいんだけど・・。」
とご来店いただきました。
生命でなくて、白い袋の中のものです。
「洗ったの。 私が。」
「何とかならないかしら。 あまりに線香とかが臭くて・・。」
サマーの礼服です。


↓

修正いたしました。
正直言えば、かなり難儀でした。
サマーのモヘアの礼服は、
ご家庭では洗えません。
洗うことは出来ても元通りになりません。
「汗抜き水洗い」をお客様におススメはしてますが、
それはプロのクリーニング屋だから出来るものです。
家庭洗濯すると大変なことになってしまいますよ。
クリーニング屋の水洗いは、
洗い方も、洗剤も、加工剤も全てが違います。
仕上げの機械やアイロン、仕上げ台など
ご家庭には無いものだらけです。
パットや縫い目に「仕付け」を掛ける事だってあります。
お客様が品物を見て、
「ヤバそうな物」は、多分ヤバいです。
洗濯する前に、是非、ご相談下さい。
洗えるものは、
良い洗濯の方法をお伝えしますので。
ご用命を頂きまして有難うございました。
「お困りのシミ」「黄ばみ」「修正」の御相談承ります。
お気軽にお問い合わせ下さいませ。
お見積りは無料です。
菊地クリーニング ホームページ
http://www9.plala.or.jp/kclean/
ご紹介している画像は、同じような事例で
お悩みの方の参考になりますように、
独断で掲載しております。
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