クリーニング屋にとって、
クリーニング自体や染み抜きが出来なくはないけど、
クリーニング工程に必要以上に気を使ったり、時間や手間が掛かってしまったり、
はたまた、しみぬきするのには抵抗がある、そんなアイテム。
クリーニング店によっては、
「お断りしたほうが良いアイテム」、と考える店は沢山あると思います。
それは、クレームにはなりたくない、という感情が店側にはあるからです。
スカジャン。
こういったお品もそんなアイテムかもしれません。
「今から行ってみます、近いと思いますから。」
と頂いた電話だったと思います。
実際に、隣県からおいで頂く場合はあるんですよ。
今回も遠くから時間をかけて、わざわざご来店頂きました。
ワキ汗のシミが分かるでしょうか？
裏も表も(リバーシブルなのでどちらが表か分かりませんが・汗）
洗い上がり、染み抜き後はこちらです。
↓
仕上がりです。
↓
スカジャンのクリーニング、染み抜きのお問い合わせは、
年間を通して沢山いただいております。
「汗染み」って、付いたばかりの状態なら、
付いてるかどうかって非常に分かりにくいんですよ。
だから、汗はかいても、
汗染みになっていない、と判断されると思います。
そこが厄介な所ですし、クリーニングには出されにくいアイテムと思います。
下着は毎日のようにご家庭で洗っているので、
汗染みになるものは少ないですよね？
ただ、家庭洗濯が出来ないアイテムの場合、
すぐに洗わない方が圧倒的に多いわけです。
「ドライクリーニングが出来る洗濯表示」の場合、
クリーニングに出せばドライクリーニングすることは可能です。
家で洗濯する場合は、どんな洗濯でも溶剤を使わないので水洗いです。
東洋のスカジャンは、よくお預かりしますが、
ボディはアセテート、レーヨン素材のスカジャンの割合が高いです。
ドライクリーニング可能な表示も多々ございます。
横振りミシンでの刺繍が、気を付けないとダメージになるので、
ドライクリーニングも他のアイテムとは別工程で洗うことになります。
ただ、ドライクリーニング工程だけで汗が取れるのかと申しますと、
これ、汗が残る場合がほとんどかと思います。
スカジャンをきれい洗ったり、染み抜きしたりするには、色々と工程が多いんです。
汗を取るときには必然的に、部分的に洗い濯ぎますが、
その時には水を少なからず使う事になります。
染みになってしまったお品は染み抜きも必要になります。
使われているその素材（レーヨン、アセテート）が、
あまり水洗いには向かない生地をつかっているんです。
ですので、全体的な水洗いは余程のことがなければ避けたいアイテムです。
汗染みの予防方法としましては、
シミ汚れが目立たない場合でも、
クリーニングをご依頼される時に、
部分的に汗を抜いてもらうとよいと思います。
ジャストサイズで着用されてる場合は尚更だと思います。
ご用命を頂きましてありがとうございました。
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