私が高校生の時の話。
冬に着るアウターは、
ダッフルコートやN-3Bのような形のもの、
ライナーが付いたステンカラーコート、
そしてチェスターフィールドコートなんか着ている人が
多かったように記憶しています。
ヤンキーが多い学校は、
今で言うフェイクファーのショートコートなんていう人もいたな~。
どこで売ってたんでしょうかね?やっぱ、エグいものはテング堂?
チェスターコートは、黒、紺、チャコール色のもの。
襟はピークドラベルで、
シングルとダブル合わせの物があったように思います。
チェスターコートを着ている人は
何故か髪型はリーゼントで、鋭い目つきの人が多かった(笑)
でも、それが当時はカッコ良かったんです。
チェスターが欲しかったんですが、
私の体型に合うものが売ってなかったんです。
で、
オヤジに言ったら、
「コレ着てみろ。」と
一着の黒のオーヴァーコートを渡されました。
それはかなり重量感があるもので、
「菊地」と内ポケット上の生地に刺繍が入っている物でした。
私も大きかったんですが、オヤジもかなり大柄でした。
でもそれはオヤジのものではなく祖父の物。
祖父は、戦争に出兵するまでは相撲取りで
体格も良かったんです。
袖丈は多少短いものの、着丈も膝くらいまであって着用できます。
襟の形もノッチドカラーのもので、
チェスターほど「スマートさ」はないのですが、
私はとても気に入り冬はコレで通学する事になりました。
そのオーヴァーコートの内側に付いていたのが
このラベルとほぼ同じものでした。

テイラーフジヤ。
確か、山形市の七日町あたりにあった?(と思う)
仕立て屋さん。
オヤジがクリーニングに弟子入りした、
「旅篭町、三ッ井」はすぐそばだったはずです。
祖父もオヤジもフジヤで仕立ててもらっていたようです。
山形市は隣街ですので、
当店のある中山町にも「フジヤファン」の御客様はいらっしゃいます。
今回礼服をお預かりした、
こちらの御客様は、
亡くなられたお父様もフジヤで仕立てておられました。
ラベルの画像はこちらの礼服のものです。
今年多いカビのシミです。

↓

私は、仮縫いつきのフルオーダーは経験がないので、
それの良さが解らないのですが、
特に年配の方は、フルオーダーのものは
大切に着用されている方は多いです。
オーダーの物それぞれを見てみると、
既製服のようなスマートさはないのですが、
着用されるとシュっとしてカッコ良く見えますよね。
山形はフルオーダーの仕立て屋さんが減少しているようです。
「オーダーしたいけど、どこか無い?」
なんて聞かれることもございます。
自分も一度は「仮縫い付き」のオーダーを体験してみたいものです。
ご用命を頂きまして有難うございました。
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